2005年02月15日

やっぱり難解だった塚本映画◆『ヴィタール』2

2月15日(火) ゴールド劇場にて

予告編を観てとても気になっていた、塚本晋也監督の『ヴィタール』を観に行く。『鉄男』で有名な塚本監督。私も友人から「傑作」と聞いて『鉄男』をビデオで観たのだが、あまりのシュールさに全くついて行けず、15分で挫折した。それから役者としての塚本晋也は何度か見ているが、彼が監督した他の作品は観たことがない。果たしてどうなのだろうか…。

交通事故に遭った博史(浅野忠信)は、一命を取り留めたものの、全ての記憶を失くしていた。自分の部屋で医学書をみつけた博史は、自分が元医学生だったことを知り、再び猛勉強を始めて医大に再入学する。人体解剖の実習が始まった時、博史は自分に割り当てられた遺体を見て、"何か"を思い出し始める。その遺体は博史の元恋人・涼子だった。彼女は博史が運転する車に同乗していて事故に遭い、亡くなったのだ。涼子の身体を解剖していくうち、博史の中で過去の出来事が甦り始め、やがて"死の世界"に居る涼子に引き込まれて行く。

さすが塚本晋也監督作品。プロットは面白そうだと思ったのだけれど、実際に見てみたらちょっと難解だった。岩井俊二監督の『undo』や、黒沢清監督の『アカルイミライ』などと同じカテゴリーに入る作品だと思う。こういう映画は、ハマる人は思いっきりハマるが、そうでない人にはさっぱり理解出来ない。結局は、自分の気持ちがいずれかの登場人物の気持ちに同化出来るか否かということで、その作品にハマれるかどうかということが決まってくるのだろう。

死に憧れる女。恋人の遺体を解剖することに没頭し、生と死の間の意識を行ったり来たりする男。そして、その男に惚れる女。どのキャラクターも私にとっては"異常"で、理解しようとしても出来なかった。

何度も観ているうちに徐々に理解出来ていくこともあるが、「何度も観たい」という気持ちになるかどうかが問題である。理解出来なくても「何度も観たい」「理解したい」という気持ちになるということは、既にその時点で作品の魅力に取り憑かれているのだし、そう思えなければ、単純に「面白くない映画」ということになるのだろう。

『undo』は、3度観てようやく理解出来、4度目に観た時に初めて泣いた。
『アカルイミライ』は、3度観たが理解出来なかった。
『ヴィタール』は、もう1度観たいとは思わなかった。

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特集【日本映画を語ろう!】 【2004年の正月映画】第2弾は渋谷アミューズCQNの柿落とし作品でもありました 塚本晋也 の「ヴィタール」。 劇場の柿落としが塚本晋也作品とはスゴイ事するもんだなと当時は思いました。 でも新しい映画館だから物珍しさもあって混んでるだ

この記事へのコメント

1. Posted by gopats    2005年11月05日 01:30
今日観ましたが、僕にも難解な映画でした。でもインパクトはあったので、これはこれでアリかな?と思いました。だからといって何度も観たいとは思わなかったのですけど。。(笑)「アカルイミライ」もこんな雰囲気の映画なのですね?ちょっと気になっていたんですが、そうかあちょっと考えちゃうなあ。
2. Posted by 桂木ユミ    2005年11月05日 13:02
>gopatsさま
こんにちは。
この映画はホントに難解でした。『アカルイミライ』は、私がオダギリジョーファン最盛期の時だったので3回も劇場で観てしまいましたが、やっぱり理解できませんでした。勢いでDVDは買いましたが、買ってから観ていません(笑)
でも『ヴィタール』よりは分かりやすいと思いますよ。
3. Posted by gopats    2005年11月06日 02:13
「ヴィタール」よりは分かりやすいなら観てみようかなという気になってきました。。機会があったら観てみようと思います。
4. Posted by 桂木ユミ    2005年11月06日 11:43
>gopatsさま
こんにちは。
機会があったらぜひご覧になって下さい。オダギリジョーも頑張っていることですし。
5. Posted by 森と海    2005年11月30日 23:36
>もう1度観たいとは思わなかった。
別な意味合いで、この一点にかけては同意です。感情移入が出来なくたって観れる映画もあるのですが・・・。

話は変わりますが、〈 アカルイミライ 〉ぐらい解りにくい悪意は無いのでは?
6. Posted by 桂木ユミ    2005年12月01日 21:21
>森と海さま
こんにちは。

>〈 アカルイミライ 〉ぐらい解りにくい悪意は無いのでは?

全く悪意はありません。私はオダギリファンで、彼が初主演した作品をどうにかして理解したいと思って、何度も何度も観たのですが…。難しい映画でした。

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