2005年03月11日
ひとつの疑問から意外なものが見えた◆『オペラ座の怪人』(2回目)
3月11日(金)TOHOシネマズ木曽川にて(完全ネタバレ)
1月に試写会で観てから、ぜひもう一度音響のいい劇場で観たいと思いつつ、なかなか実現しなかった『オペラ座の怪人』を、ようやく観に行ける時間が取れた。
実は、冒頭のオークションシーンで出てくる老婦人が、マダム・ジリーなのか、あるいは娘のメグなのかという疑問がある場所で話題になっていた。公式サイトでは「マダム・ジリー」と書いてあるのだが、あの老婦人がマダム・ジリーであれば、老子爵のラウルとの年齢が合わない…というのがその疑問のポイントで、ラウルの年齢から見れば、あの老婦人はメグと考えるのが妥当、という意見だった。その意見にも一理あると思った私は、今回はそれをちゃんと見極めようと、その疑問のキーとなる猿のオルゴールに注目しながらこの映画を観てみた。すると、意外なものがこの映画から見えてきた。
結論から言うと、あの老婦人はマダム・ジリーで間違いない。オークションでラウルと張り合っても、あのオルゴールが欲しかったのは、彼女があれを、元の持ち主に返してあげたかったからだ。元の持ち主とは、もちろんファントム。つまり、彼女は"事件"のあともファントムを匿い続けていたことになる。
マダム・ジリーは、カルロッタが降板した舞台の代役に、迷わずにクリスティーヌを立てた。いくら娘同然に育ててきたとはいえ、同じ年代の実の娘・メグが同じ立場の中に居るのだから、そこでメグを使わずにクリスティーヌを使うなんて、普通ならしない。マダム・ジリーとは、なんて出来た人なんだろうと思っていた。何か裏があるのかな、とも思った。でも、マダム・ジリーは見世物小屋からファントムを逃がしてあげた、心の優しい女性なのだ。「両親を亡くしたクリスティーヌを、実の娘同然に思っている」という言葉には、裏はない。
見世物小屋からファントムが持ってきたのは、汚い猿の人形だった。だからあの猿のオルゴールは、それを知っているマダム・ジリーがファントムに贈ったものだと予測出来る。あのオルゴールの価値を知っている女性はメグではなく、マダム・ジリーなのだ。だから、ラウルとオークションで張り合った。私が猿のオルゴールから気付いた意外なものとは、年老いても続いている、マダム・ジリーのファントムに対する愛情だった。
愛情のベクトルが「マダム・ジリー→ファントム→クリスティーヌ←ラウル」と向いているように、もしマダム・ジリーがオークションであのオルゴールを落札したのなら、それは一度ファントムの手に渡ってから、やはりクリスティーヌの墓前に供えられたのかもしれない。マダム・ジリーがラウルと張り合うのをやめたのは、例え彼女が落札したとしても、それはファントムの手元には残らないと分かっていたからではないか、と深読みをしてみたりもした。
老婦人のマダム・ジリーと、老子爵のラウルの老けメイクは妥当だったとして、推定年齢90歳近いマダム・ジリーがあまりにもシャンとしていたのに対し、推定年齢70歳程度のラウルがヨボヨボ過ぎたのが、観客を混乱させてしまった原因だ。あの場面は、もっと分かりやすい演出が必要だったのかもしれない。でも、その謎を解こうとしたことで、意外なものが見えてきたのは収穫だったと思う。
1回目に観た時の感想はこちら
1月に試写会で観てから、ぜひもう一度音響のいい劇場で観たいと思いつつ、なかなか実現しなかった『オペラ座の怪人』を、ようやく観に行ける時間が取れた。
実は、冒頭のオークションシーンで出てくる老婦人が、マダム・ジリーなのか、あるいは娘のメグなのかという疑問がある場所で話題になっていた。公式サイトでは「マダム・ジリー」と書いてあるのだが、あの老婦人がマダム・ジリーであれば、老子爵のラウルとの年齢が合わない…というのがその疑問のポイントで、ラウルの年齢から見れば、あの老婦人はメグと考えるのが妥当、という意見だった。その意見にも一理あると思った私は、今回はそれをちゃんと見極めようと、その疑問のキーとなる猿のオルゴールに注目しながらこの映画を観てみた。すると、意外なものがこの映画から見えてきた。
結論から言うと、あの老婦人はマダム・ジリーで間違いない。オークションでラウルと張り合っても、あのオルゴールが欲しかったのは、彼女があれを、元の持ち主に返してあげたかったからだ。元の持ち主とは、もちろんファントム。つまり、彼女は"事件"のあともファントムを匿い続けていたことになる。
マダム・ジリーは、カルロッタが降板した舞台の代役に、迷わずにクリスティーヌを立てた。いくら娘同然に育ててきたとはいえ、同じ年代の実の娘・メグが同じ立場の中に居るのだから、そこでメグを使わずにクリスティーヌを使うなんて、普通ならしない。マダム・ジリーとは、なんて出来た人なんだろうと思っていた。何か裏があるのかな、とも思った。でも、マダム・ジリーは見世物小屋からファントムを逃がしてあげた、心の優しい女性なのだ。「両親を亡くしたクリスティーヌを、実の娘同然に思っている」という言葉には、裏はない。
見世物小屋からファントムが持ってきたのは、汚い猿の人形だった。だからあの猿のオルゴールは、それを知っているマダム・ジリーがファントムに贈ったものだと予測出来る。あのオルゴールの価値を知っている女性はメグではなく、マダム・ジリーなのだ。だから、ラウルとオークションで張り合った。私が猿のオルゴールから気付いた意外なものとは、年老いても続いている、マダム・ジリーのファントムに対する愛情だった。
愛情のベクトルが「マダム・ジリー→ファントム→クリスティーヌ←ラウル」と向いているように、もしマダム・ジリーがオークションであのオルゴールを落札したのなら、それは一度ファントムの手に渡ってから、やはりクリスティーヌの墓前に供えられたのかもしれない。マダム・ジリーがラウルと張り合うのをやめたのは、例え彼女が落札したとしても、それはファントムの手元には残らないと分かっていたからではないか、と深読みをしてみたりもした。
老婦人のマダム・ジリーと、老子爵のラウルの老けメイクは妥当だったとして、推定年齢90歳近いマダム・ジリーがあまりにもシャンとしていたのに対し、推定年齢70歳程度のラウルがヨボヨボ過ぎたのが、観客を混乱させてしまった原因だ。あの場面は、もっと分かりやすい演出が必要だったのかもしれない。でも、その謎を解こうとしたことで、意外なものが見えてきたのは収穫だったと思う。
1回目に観た時の感想はこちら
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1. 「オペラ座の怪人」劇場にて [ xina-shinのぷちシネマレビュー? ] 2005年03月13日 09:53
ファボーレ東宝で『オペラ座の怪人』を観てきました。
怪人『ファントム』役に『ドラキュリア』『タイムライン』の「ジェラルド・バトラー」、『クリスティーヌ』役に『ミスティック・リバー 』『デイ・アフター・トゥモロー』の「エミー・ロッサム」、『ラウル』役に『アラ
2. オペラ座の怪人 再び観る! [ It's a Wonderful Life ] 2005年03月13日 12:40
しかし1週間で同じ映画を劇場で3回観た!ってのは正直初めてですね。
→映画を観る前の期待についてのブログ(ミュージカル舞台版について)
→「オペラ座の怪人」初見の感想。
感想にも書いてますが、決して映画として大きく完成度の高いものだとは
思っ...
3. オペラ座の怪人 (映画館) [ ひるめし ] 2005年03月13日 16:46
『あなたの声で私の花が開きはじめる。』
ジャーンジャジャジャジャーン♪。ファントムのテーマ曲が流れるとゾクゾクしました。
「オペラ座の怪人」と言えば、漫画の「金田一少年の事件簿」の最初の事件で「オペラ座の怪人」をモチーフにした話しか知らない無頓着な私ですが
4. オペラ座の怪人 [ AV(Akira's VOICE)映画,ゲーム,本 ] 2005年03月14日 12:11
音の洪水と,ゴージャスな美術にうっとり!
5. 映画「オペラ座の怪人」 [ 観たもの聴いたもの ] 2005年04月15日 23:31
アンドリュー・ロイド・ウェバーの有名ミュージカルの映画版、「オペラ座の怪人」を観に行ってきました。
「オペラ座の怪人」にはそう大きな思い入れはありませんでした。舞台も大分前にロンドンと日本で一回ずつ...
6. オペラ座の怪人 [ ヲイラのだいあり? ] 2005年05月22日 07:46
■ オペラ座の怪人 観ました!
ウェストエンド、ブロードウェイを始め、世界18カ国100の都市で観客を魅了するミュージカル 「 オペラ座の怪人 」 が、その作り手であるアンドリュー・ロイド・ウェバーのプロデュースにより映画化された作品。
そして
7. オペラ座の怪人いよいよ予約開始! [ ヲイラのだいあり? ] 2005年05月22日 07:46
じゃじゃ〜ん!!オペラ座の怪人が予約開始〜♪(*゚▽゚)おおお〜♪
発売は8月26日なんですけど早期予約すれば20%引きらしいです。
音楽の天使、再び!、、(。・w・。 ) ププッ
■■■■■■■■■■ オペラ座の怪人 コレクターズ・エ
8. オペラ座の怪人 [ Rudy's Kitchen ] 2005年12月01日 14:16
オペラ座の怪人 通常版posted with amazlet on 05.12.01メディアファクトリー (2005/08/26)売り上げランキング: 14Amazon.co.jp で詳細を見る月曜日に見ると言っていたDVDは実はこれ。
なんだか今年は??XV??
9. オペラ座の怪人 [ cinema note+ ] 2005年12月18日 14:44
The Phantom of the Opera
2004年 米・英
タイトルだけは知っていたので、一度見ておかねば!と思い、思い切って見てみた。
感想はというと・・・最初から華麗な世界にうっとりでした〈
この記事へのコメント
1. Posted by
kazupon
2005年03月13日 14:48
こんにちわ!TBありがとうございます
冒頭以外の老ラウルの部分は舞台には無い所なので、
興味深かったんですが、
クリスがあの事件の後も
ずっとラウルにあのオルゴールの事を話していた
という歌詞が最初にあるので、クリスがファントム
の事をずっと心のどこかで思い続けていたのかなあと。
オルゴールに執着していたのは嫉妬だったのか、
クリスへの思い出だったのか、
このあたり具体的な描写
が無いので、観ている人の想像にまかせているのかな
と思いました。^^
マダムジリー90歳であれはスゴイですね^^
冒頭以外の老ラウルの部分は舞台には無い所なので、
興味深かったんですが、
クリスがあの事件の後も
ずっとラウルにあのオルゴールの事を話していた
という歌詞が最初にあるので、クリスがファントム
の事をずっと心のどこかで思い続けていたのかなあと。
オルゴールに執着していたのは嫉妬だったのか、
クリスへの思い出だったのか、
このあたり具体的な描写
が無いので、観ている人の想像にまかせているのかな
と思いました。^^
マダムジリー90歳であれはスゴイですね^^
2. Posted by
moco fleeks
2005年03月14日 00:59
こちらこそ、ありがとうございます。
ラウルと結婚してからも、クリスティーヌは心のどこかでファントムを想い続けていたのでしょうね。
登場シーンは少ないのに、あのオルゴールは色んな人の思いを語っていました。
2回観て、色んなことが解って良かったです。
ラウルと結婚してからも、クリスティーヌは心のどこかでファントムを想い続けていたのでしょうね。
登場シーンは少ないのに、あのオルゴールは色んな人の思いを語っていました。
2回観て、色んなことが解って良かったです。
3. Posted by
Sheila
2005年04月17日 22:44
こんばんは。
一ト月前の記事にというのもどうかとは思いつつ、やはりこの記事、この考察が琴線に触れるものがあったので足跡を残させていただきました。トラックバック返し、ありがとうございました。
自分は普段ほとんど映画を観ないこともあり、今回「オペラ座〜」を観たのをきっかけに感想サイトを回ってみて、触発されるものがありました。とりあえず「エターナル・サンシャイン」を観てみたくなったり。
これからも楽しみに通わさせていただきます。
一ト月前の記事にというのもどうかとは思いつつ、やはりこの記事、この考察が琴線に触れるものがあったので足跡を残させていただきました。トラックバック返し、ありがとうございました。
自分は普段ほとんど映画を観ないこともあり、今回「オペラ座〜」を観たのをきっかけに感想サイトを回ってみて、触発されるものがありました。とりあえず「エターナル・サンシャイン」を観てみたくなったり。
これからも楽しみに通わさせていただきます。
4. Posted by
moco fleeks
2005年04月18日 00:09
>Sheilaさま
こんばんは。
こちらこそ、TBとコメントをありがとうございました。
一度観ただけでは分からない、奥深いものがある映画は好きです。
この映画も然り、『エターナル・サンシャイン』も然り。
『エターナル・サンシャイン』は、ぜひご覧になって下さい。
これからもよろしくお願いします。
こんばんは。
こちらこそ、TBとコメントをありがとうございました。
一度観ただけでは分からない、奥深いものがある映画は好きです。
この映画も然り、『エターナル・サンシャイン』も然り。
『エターナル・サンシャイン』は、ぜひご覧になって下さい。
これからもよろしくお願いします。
5. Posted by
早稲田日記Yuichiro
2006年01月25日 23:46
はじめましてこんにちは。
昨日はじめてDVDでオペラ座の怪人を見ました。
この猿のオルゴールのなぞが解けてすっきりしました!!!
昨日はじめてDVDでオペラ座の怪人を見ました。
この猿のオルゴールのなぞが解けてすっきりしました!!!
6. Posted by
桂木ユミ
2006年01月28日 08:59
>早稲田日記Yuichiroさま
こんにちは。
私の拙い文章で、モヤモヤしていたものがすっきりしていただけたなら光栄です。
これからもよろしくお願い致します。
こんにちは。
私の拙い文章で、モヤモヤしていたものがすっきりしていただけたなら光栄です。
これからもよろしくお願い致します。






