2005年06月01日
究極の愛を教えてくれる◆『バタフライ・エフェクト』
「ある場所で蝶が羽ばたくと、地球の反対側で竜巻が起こる」初期条件のわずかな違いが、将来の結果に大きな差を生み出すという、カオス理論のひとつを『バタフライ・エフェクト』と言うのだという。
例えば、目の前の信号が黄色に変わった時、その信号で止まるのか、そのまま突っ切ってしまうかで、その人の人生は完全に変わってしまうことがある。閉まりかけたドアの電車に飛び乗ったか乗らなかったかで、その後の人生が変わってしまったグウィネス・パルトロウ主演の『スライディング・ドア』という作品もあったし、岩井俊二監督の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』も、そういう"パラレル・ワールド"を描いていた。
映画とは全く違う話になってしまうが、最近オダギリジョーが出演しているライフカードのCMでも、人生の選択を迫られたサラリーマンに4つの選択肢が与えられ、彼が選んだ人生のカードによって、彼の行く末は全く異なるものになっている。(未見の方は、ぜひライフカードの公式サイトで確認してみて下さい)とにかく、人生とは偶然と運と選択の積み重ねであり、それがすこしズレただけで、その後の人生は大きく変わってしまうのだ。
例えば、ある日突然片耳が聞こえなくなってしまった私は、発症から3日めで公立病院に行き、ちゃんとした治療を行ってもらって、1週間で無事に聴力が回復した。しかし、同じ病気になった友人の1人は、すぐに近所の耳鼻科に行ったが、そこで適切な治療をしてもらえなかったので、結局治らなくなってしまった。友人の1人は忙しくて病院に行く時間が取れず、行った時には手遅れで、結局治らなくなってしまった。この病気(突発性難聴)は20日間放置すると聴力が固定され、完治は困難だと言われている。友人たちは二人ともまだ30代だというのに、ほんの少し選択を間違えたため、この先ずっと、難聴に苦しまなければならない。人生とは、残酷なものだ。
で、映画『バタフライ・エフェクト』のお話。
主人公のエヴァンには、幼い頃から時々記憶が飛ぶという、奇妙な現象が起こっていた。精神科の医師は、治療のために毎日日記をつけることを提案する。それから年月は経ち、大学生になったエヴァンは、7歳の頃からつけていたその日記帳を見つけた。それを読んで行くうちに、いつしか彼の意識はその日記の中に吸い込まれて行き、幼い頃に封印した、忌まわしい過去が甦ってくるのだった。日記に書かれていた初恋の少女・ケイリーの現在が気になったエヴァンは、数年ぶりに彼女を訪ねるが、幼い頃の出来事を問いただすと、彼女は激しく動揺し、翌日に自殺してしまう。エヴァンは日記の中に意識を潜めることで過去に戻る方法を知り、 7歳の頃に戻って未来を変えようとする。
この前『隣人13号』のレヴューで、「過去を変えれば未来が変わる」という考え方は分かるのだけれど、「未来を変えたことで過去が変わる」というのはちょっと強引過ぎるのではないだろうか、と書いた。「過去を変えたことで未来を変える」映画の代表作といえば、やはり『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だろう。この映画の主人公は過去を変えたことで、無事に明るい未来を手に入れることが出来た。しかし、『バタフライ・エフェクト』のエヴァンは、そう上手くはいかない。過去を変えたことで現在は変わり、ケイリーの自殺は食い止めることが出来たものの、幼い頃に彼と親しくしていた2人の少年たちの運命も、それに付随して変わってきてしまう。そのために、エヴァンは再び過去に舞い戻り、別の未来が訪れるように仕向ける。しかし、それも現在に戻ってみれば、結局また上手く行っていない。エヴァンは未来を最適なものにしようと、何度も何度も過去に戻り、未来を変えようとするのだ。
元々、パラレル・ワールドに興味がある私にとっては、かなり面白かった。「映画史上、最も切ないハッピーエンドの物語」というチラシのコピーは言い過ぎの感もあるが、確かに、切な過ぎるハッピーエンドも、私好みの作風だった。エヴァンは、愛する女性を守るための究極の選択をしたのだ。
エヴァン役は、アシュトン・カッチャー。日本では馴染みがない名前だが、アメリカでは大人気の俳優で、デミ・ムーアの恋人としても有名らしい。デミ・ムーアってば、子持ちなのに若くてカッコいい恋人がいて…羨ましい話だなぁ。
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この記事へのコメント
それは隣人の幼なじみ(30)の突然の訃報です
彼は明け方、初めて心筋梗塞を起こし父母の運転で病院へ行ったのですが、診断ミスだったのか点滴を受けている最中、容態が急変し亡くなりました
救急車を呼んでいれば。
違う病院へ行っていれば。
あの時ああしてれば。と。
後悔は限りなくあるが時間は戻らない。
戻ればいいのに…
自分自身の人生を自分で選択ならまだしも、
息子の人生を自分の選択ミスで変えてしまうということは、
ご両親にはものすごく精神的な負担になってしまっているでしょうね。
心情をお察しします。
私も彼を亡くし、「私がああしていれば」と思うことは数知れません。
でも、今更それを後悔しても、もう彼は戻ってきません。
映画のように、タイムスリップして未来を変えることが出来たら
どれだけいいだろうと考えます。
TBありがとうございました。
バタフライ・エフェクト観に行かない?と言われて
タイトルくらいしか知らずに、観に行きましたが
おもしろかったので、本当に観てよかったと思える作品です。
評判もすごくいいみたいですね^^
チャンスがあれば、また観てみたいと思います。
はじめまして。
この作品は有名俳優も出ていませんし、マイナー作品扱いのわりには、
Blog巡りをしていると、観ている方が意外に多いのに驚きました。
(私は映画サービスデーだったのに4人で鑑賞しましたが…)
大作もいいですが、小品でも面白い映画が大勢の方に認めてもらえることを
心より願っています。
TBありがとうございました。
究極の選択は彼女のことを思ってだからこそというのはわかりましたがあまりに切なかったです。
でもあんなハッピーエンドもありなんですよね。
この映画にはもう一つ別のラストがあるらしくそっちはもっと悲しいとか・・・
見たいですね!!
タイムパラドックスものは大抵「未来を救え!」で明るく楽しいどたばたがあってハッピーエンド、が定番なのですが全く違いましたね。
そこがまたこの作品の良い点だと感じました。
過去をいじる度に変わってしまう現代で、次々と変わる設定をやりこなしたキャストには脱帽です。
いい作品なのに、上映している劇場や上映期間が短いのが残念です。。
TBありがとうございます。
ブログのサブタイトル見て驚きました。
私は、10歳くらいで左耳が難聴になったんです。
私のその後の思考方向に、それが大きく影響してると思います。
そして、十数年経って上手く付き合えるようになった気がします。
自然に左側を空けてくれる友達には感謝、感謝です。
この「バタフライエフェクト」もそんな『現実の捉え方』
という点でも面白かったです。好きな作品です。
どこかで何かが違っていればというのは誰もが考えることなのでしょうね。だからといって結果も変わったかどうかは神のみぞ知るといったところでしょうが。
その辺りが良く練られた映画だなという印象を持ちました。他の皆さんも好意的にとらえている人が多いようですね。その割りに劇場公開数も少ないし、期間も短いような^^;
はじめまして。
「もうひとつのエンディング」というのは、やはりDVDの特典に入るのでしょうか。
もっと悲しいんですか?私もぜひ観てみたいです!
こんばんは。
こういう形のエンディングでは(リメイクを除き)アメリカ映画としては珍しいですよね。
日本でも有名なハリウッドスターが出演していれば、また扱いは変わったのでしょうか。
この映画は、私の今年のベスト10候補に入れてもいいかもしれません。
はじめまして。
耳の病気は、外からは分かってもらえないだけに厄介ですよね。
幸い私は治りましたが、それが原因で現在はまた別の病気に悩まされています。
でも、病気にならなければ分からなかったこともたくさんあり、
今の自分も無かったと思っています。
マイナスの出来事をプラスに変えていけるチカラを持っていたいと思っています。
この映画は、たまたまテレビで紹介しているのを見て興味を持ったのですが、
単館系だし、どうせウチの方に来るのは遅いだろうし…と思っていたら、
知らないうちに上映が始まっていて焦りました。
私が観に行ったAMCリバーサイドモール16では、「今週のベスト1」から順位が書いてあって、
この映画は最下位…。
やっぱり地方の人間には、こういう映画はウケないのでしょうね。
この劇場で現在上映中の映画の中ではダントツに面白かったのに、残念です。
ご存知かもしれませんが、この映画に出てるアシュトン カッチャーはアメリカTVドラマの「That 70's show」のマイケル ケルソー役で出演しています。
日本ではまだ放送開始からシーズン2を迎えたばかりなので、DVDはでていませんが、ケーブルTVのFOXチャンネルで毎週放送されています。
このドラマは愉快に笑える傑作で、特にマイケルはコミカルで面白いキャラクターなので、オススメです。
ちなみに私はこのドラマが好きで毎週観ていて、たまたま駅のフリーペーパーの映画の欄にアシュトンを見つけたので、バタフライエフェクトを観に行きました。当たり映画だったのでよかったです。
突発性難聴、私も以前2回なった事があります。
突然聞こえなくなるんですよね。幸い、私は音が半音ずれる程度だったので、2週間位で治りました。
突然病気になると、普段は意識しないのですが、本当に健康第一だなぁ、と思います。
実は私はアシュトン・カッチャーを知りませんでした。
やはり人気テレビドラマシリーズ出身だったのですか。
スカパーに加入しているのですが放映されるドラマが多過ぎて、
選ぶことが出来ないんです。
でも、面白いと聞くと観たくなりました。
今日の11時からの放送を一度観てみます。
私がBlogを始めたのは、突発性難聴になったことがきっかけでした。
最近ではほとんどが映画ネタになっていますが、
この病気の患者が、今、急激に増えていることを知り、
こうやってこの病気のことを少しずつでも発信していくことで、
この病気になってしまった人を治す手助けになれたら、と思っているのです。
そのつもりで、サブタイトルにはそのことをトップにもってきています。
私も判断を誤れば、治らなくなってしまっていたかもしれませんが、
インターネットの情報に助けられましたから。
『That 70's show』観ました!
相当おバカで面白いですね。
『フレンズ』や『SEX & THE SITY』にもハマらなかった私ですが、
これは、バラエティ感覚で軽く観ることが出来て良かったです。
次回の放送も観てみたいと思いました。
面白い番組を教えて下さって、ありがとうございました。
私も最近、時間を戻して選びなおしたいと思う出来事があり、
この映画のラストでは涙を抑えられませんでした。
エヴァン、とってもステキでしたね。
こんばんは。
私も時間をさかのぼって、やり直したいことはあります。
もしエヴァンのような方法で戻れるなら、1度は戻ってしまうかもしれません。
誰でも考えそうなネタなのに、斬新でした。
>最近オダギリジョーが出演しているライフカードのCMでも、、、
そういえばこんなのもありましたね。早速見てみます。
映画の方はラストがちょっと物足りなかったです。DC版のラストは気になります。
ライフカードの「この後のオダギリジョー」はかなり笑えますよ。
このCMは評判がいいようなので、シリーズ化して続くでしょうね。
ぜひ、ライフカードのサイトをご覧になって下さい。
私はこの映画のラストでOKでしたが、もうひとつのラストも気になります。
早くもDVD購入決定です。
実は僕も丁度一年前に、突発性低音難聴になりました。
僕の場合は2週間ほど入院しました(T_T)
で、今でも疲れた時や寝不足気味の時に、たまに起こります。
たぶん完治しないのかなぁなんて思ってます。
ライフカードのCMは2種類のを全部みましたが、部屋で1人で声を出してクスっと笑ってしまいましたね〜。
今考えると僕もパラレル物が好きなのかもと思い始めました。
これからもブログ無理の無い程度に頑張ってください!
こんにちは。
「とつなん仲間」ですね!
本当は入院して安静にしているのがベストのようですね。
ブログに私が病院に通いながら通勤もしていたという話を書いたら、
すごく驚かれていた方も居ました。
この病気は、最近急激に増えているにも関わらず、世の中の認知度は低いようです。
(私も自分でなるまで知りませんでした)
今は映画の感想をメインにしているのに、ブログの紹介として
映画よりも先に「突発性難聴闘病記」と書いてあるのは、
この先、もし私の映画の感想を読みに来て下さった方が不幸にしてこの病気になった時、
その治療の役に立ちたいと思う気持ちからです。
友人で治療が遅れて治らなくなってしまったコが2人もいますから…。
私は目まい持ちですので、難聴の再発防止に通院は続けています。
無理せず頑張ります。ありがとうございました。
バタフライエフェクトよかったですよね。
自分は、そんなに映画を見ないのですが、映画を語るのは好きです。
ちょくちょく寄らせて頂きます(^_^)v
こんにちは。
この映画は地味〜に公開されていた割には面白かったです。
また遊びに来て下さいね。
ウェブリブログは、試験的に開いてみたのですが、やはりわたしには、gooのブログの方が性に合うみたいです。
でも、gooのブログだと、TBの制限があり、できないことも多いようです。
ところで、わたしは、エンディングで流れるOASISの曲に心惹かれてしまいまして、現在、彼らのことを研究中です。
本当に、この作品にぴったりの曲ですよね。
こんにちは。
TB返しについては、あまりお気になさらないで下さい。同じブログ間でないと、色々と問題もありそうですね。
この作品を観たのは、もう半年も前のことになってしまいますので、エンディングの曲はあまり印象にないのですが、今度もう1度観る機会がありましたら、今度は気に留めてしっかりと聴いておきます。
TBありがとうございます。
劇場での公開から大分時間が経つので、ちょっと申し訳ないです。
平行世界については、確かめられないだけに興味深いですね。
もっと幸せな、不幸せな自分もどっかの世界で暮らしてるのかなぁ、なんて。
OASISのエンディング曲はほんといいですよー。せつないエンディングにピッタリ。(って歌詞は知らないけど、ま、雰囲気でっ)
"Stop Crying Your Heart Out"って曲っぽいです。一応URL貼っときますね。
http://www.oasisinet.com/popup_audio.php?idx=144
できれば、劇場で聴きたかった…。
こんにちは。
パラレルワールドについては、私も常に考えています。「あの時、あーしていなければ、もう1人の私はどうしているのだろう」と…。
教えて頂いたURLから、OASISの曲を聴いてみました。素敵な曲でした。ありがとうございます

トラックバックありがとうございました。
綿密に練られた脚本と、アッと驚くような展開にグイグイ引き込まれました。
この映画を観て、私の中でのアシュトン・カッチャーの印象もガラリと変わりましたね〜。
セルDVDをゲットして、早くディレクターズカット版のエンディングが観たいです。
こんにちは。
>この映画を観て、私の中でのアシュトン・カッチャーの印象もガラリと変わりましたね〜。
私も変わりました。これからの作品にも期待ですね。
DVDのディレクターズカット版のエンディングは、私も楽しみにしています。
今年もよろしくお願いします
この映画、スゴク気になっていたのに
今頃やっと観ました
こんな風に、過去を何度も書きかえる事が出来れば
私の人生変っていたかなあ〜
なんてシミジミ思ってしまいました
明けましておめでとうございます。
「パラレル・ワールド」については時々考えます。今でも、違った時空に、違う生活を送っている自分が居るような気がします。そんな私は、この作品はとても面白く観ることが出来ました。もう一度観たいです。早くWOWOWでやらないかなーと思っています。
今年もどうぞよろしくお願いします。







