2006年07月13日
オチの意味を説明しないと成り立たない映画って…◆『ステイ』
7月6日(木)シルバー劇場にて劇中に、ユアン・マクレガー演じるサムの「何が現実か分からない」というセリフがあるが、観ている側も何が現実で何が虚像なのか、全く分からず翻弄させられる。予言が現実になったり、永遠に終わらない螺旋階段のようにグルグル回り続けたり、死んだはずの人間が突然現れたり…。私はパラレルワールドを描いた作品は好きなのだけれど、この作品ではその視点が主人公のサムに限られておらず、観ていて本当に何がどうなっているのか分からなかった。で、エンディングで一応のオチがあるのだけれど、それを観ても、不可解だった全ての出来事が納得出来るわけではなくて、何だかモヤモヤした気持ちを抱きながら劇場を出た。
家に戻って公式サイトを見てみると、この物語の謎を解説しているコーナーがあったのだが、それは恵比寿ガーデンプレイスで観た人に限り、エンドクレジットでその謎を解く扉のキーワードが教えてもらえるというのだ。当然、名古屋で観た私は、エンドクレジットが終わるまで席を立たなかったが、そんなキーワードは見なかった。この特別なサービスの意味って、いったい何? 同じお金を払っているのに、地方で観ている人を疎外している。映画が不完全燃焼で終わってしまったのに、謎を解く扉のキーワードすら教えてもらえないなんて、ちょっと腹立たしくなった。それでも、ネット上にはちゃんとキーワードをバラしてくれている親切な人も居るのだ。検索してキーワードを見つけた私は、早速その扉を開いてみた。……撃沈。
何だ、そんなオチなのかという脱力感と共に、こういう形でオチの意味を説明しないと成り立たない作品って、いったい何なのだろうという疑問が沸き起こった。ストーリーの受け取り方が、人によって違う作品はあってもいいと思う。しかし、ひとつの確固とした意味のあるストーリーを、本編の中だけで説明しきれないのは、脚本がダメなのか、監督の力量不足なのか。観る人によって印象は違うかもしれないが、いずれにせよ、私にとっては人に勧められるような作品ではなかった。
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