2006年08月07日

YUIあってこその雨音薫◆『タイヨウのうた』(2回目)4

29f827f9.jpg7月13日(木)TOHOシネマズ木曽川にて

今年に入って、2作目となったリピート鑑賞作品は『タイヨウのうた』になった。(ちなみに、1作目は『クラッシュ』だった)好きだった作品は何度も観に行ってしまうタチだが、そういう作品に出会えることは年に何回もあるわけではない。何となく気になってもう一度観に行ったら、気づかなかった細かい演出に気付いて、嬉しくなってしまうこともある。

前回の感想の時にも書いた通り、私は元々、シンガーとしてのYUIが好きだった。だから、この作品を最初に観た時は、映画のストーリーを追いかけると同時に、YUIが主人公の雨音薫になったつもりで書きおろし、映画の中で初めて披露された新曲にも、とても興味を持ちながら聴き入っていた。そして映画が終わったあと、そのシングルCD『Good-bye days』を購入し、それに入っていた3曲の映画挿入歌をかなり聴き込んで2回目を観に行った。

すると、やはり2度目は1度目では気付かない面白い部分に気付いたりするものだ。映画が始まったとき、『Good-bye days』はまだメロディも詞もなく、真っ白な状態だった。初めて『Good-bye days』の断片が出てきたのは、薫が一人でギターを弾きながらバス停のベンチでハミングで歌うシーンだ。それを偶然に聴いてしまった孝治が「さっき歌ってた曲、いい曲だね。なんて曲なの?」と尋ね、薫はそれに「まだ決めてないの」と応える。憧れの孝治に「いい曲だね」と言われて薫が嬉しくないはずはない。薫はその曲に歌詞をつけて完成させ、ストリートライブで孝治に聴かせることにした。

薫がいつも歌っている駅前広場には、いつも客なんて来ない。それは薫自身がよく分かっている。だからこそ、薫は孝治ただ一人に聴いて欲しくて、『Good-bye days』を作ったのだろうと予測出来る。しかし、孝治に連れて来られた横浜のストリートミュージシャンが集まる広場で薫は歌い始めると、たちまち人垣が出来る。そしていよいよ『Good-bye days』を歌うとき。薫は歌いながら何度か孝治をチラ見する。細かい演出なのだけれど、このチラ見が歌詞の内容とリンクしていてとてもいい。薫の孝治を想う気持ちが、じんわりと伝わってくるのだ。そして孝治は、その瞬間に薫のうたに完全に魅了される。

ストーリーが始まったときには、まだメロディも出来ていなかった曲が、孝治と触れ合っていくことで完成していく様子が映画の中でとても自然に描かれ、その曲に感動した孝治が、後半のレコーディングへの流れを作って行くことになる。XPという病気を抱えた薫の物語が語られる一方で、平行して『Good-bye days』がCDになるまでが、とても自然に、とても丁寧に語られ、薫の物語とひとつになっていることが分かった。『Good-bye days』を聴き込んだ上でこの作品をもう一度観て良かったと思った。

『タイヨウのうた』は、今夏のクールでTBSの連続ドラマとしてもオンエアが始まった。薫は沢尻エリカ、孝治は山田孝之が演じているということで、興味を持って第1回を観てみることにした。すると、違う。テレビ版の薫には映画版のような「はかなさ」が全く感じられない。歌に対する「愛」も感じられない。映画版での能天気さが良かった孝治も、性格が全く違う。映画で観た時のイメージを壊されたくなくて、15分観たところで私はテレビを消した。

『Good-bye days』は発売されるやいなや、オリコン初登場で第3位となり、デビュー以来のYUIの楽曲の中では最高位を記録した。これは単純にYUIのファンだけによって記録される数字ではない。映画を観て、映画の中の雨音薫の歌に惹きつけられた人たちがそれだけ大勢いたということになるのだろう。それくらい、YUIが演じた雨音薫の歌は素晴らしかった。本当に歌うことを愛しているYUIだからこそ、きっちりと雨音薫を演じられたのだと思う。

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この記事へのコメント

1. Posted by 作太郎    2006年08月11日 23:11
この映画、名古屋ではまだやっていたんですね。
ユミさんおっしゃる通り、この作品はyuiさんあっての作品ですね。
私はこの映画好きです。
2. Posted by ち〜ぼ    2006年08月13日 18:30
ども!テレビ版はσ(^_^;)?も初回をビデオチェックしましたが、イメージが違いすぎてその後観てません。小説も映画もその死をアッサリ描いていましたが、テレビ版はいかにも引きずりそうです。

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